〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜そう。世界はただひとつの真実を求めて常に時を重ねていた。俺は、その流れに逆らわず一緒に墜ちていくだろう。天国へ、と。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜「な、なにこれ…」きもちわるい…。備え付けのテーブルの上にちょこんと乗っていたその書置きは、な、なんだろう。もんのすごく達筆な字で連々と描かれていた。天国へ、墜ちていく。…!ああああ、もしかして。「ちゃっ…チャイルドさああああん」堪らず、その名を口に叫んでいたボク。まずい。まずいことになりましたねこれ。――――――――――「なん…だと…!?」またのだめの孤児院でメシをごちそうになっていた俺。食後、2階へ上がっていったはずの宇宙犬がどたどたとこちらへ降り、いきなりその口から核弾頭が放たれたのだ。「天国へ墜ちろが…帰ってきた…!!!?」「そ、そうなんですよ!見てくださいこの手紙!!」言いながら、ぐしゃぐしゃになった紙を突きつけられる。内容は、相変わらず奇天烈なものだったが、確かに奴の文面だった。「まっ…まずいことになった…。さっさと見つけないとえらいことになるぞ…!!」「で、ですよね!?正直、最近連日続いてるみんなのいざこざよりも数億倍まずいですよね!?ああああ棒マスタリーがぁ!!マスタリーがぁぁあ!!」二人してあたふたと意見を飛び交わす。宇宙犬に至っては、過去のトラウマが蘇ったのか半狂乱である。「ん〜?どうしたの二人とも、あんまり騒がしくしたらだめだよー」皿を洗っていたのか、流しからエプロン姿ののだめがこちらへやってくる。…やべえ!「め、めぐみさん。あの、これ・・・」「ばっ!やめろ宇宙犬!」あの手紙を見せようとする宇宙犬をなんとか制止しようとするが。間に合わなかった。「えっ…あ、それって……、 …ぁぁ――」ばたっ。エプロンが視界から消える。いや、のだめも消えてしまった。「のだめええええええあああああああ!!!!」「めぐみさあああああん!?」崩れるように倒れてしまった、のだめぐみ19歳。そ、そりゃそうだ。まさか自分の※にあんな※※を※※※で※されれば誰だって…!!!「くっ…宇宙犬はここでのだめを見ててやってくれ。俺は天国へ墜ちろを探してくる…!」「そ、そんな死地へ向かうようなことをー!!?」「し、仕方ねえさ!とりあえずなんとしてもニーラレヴァにだけは会わせちゃだめだ!それにこのまま奴を放浪させてたら次はちくBドルあたりが…――」………しまったー!!こういうこと言うと絶対現実化されるよね!!?――――――――――――――………「うっし、こんなもんだろ」手提げには、モンスターを倒して得た懸賞金が数百万ゴールド。…足長おじさんも板についてきた。さっそく、アタシはめぐみの孤児院へと向かおうとする。と、「―夜空に輝く月が、俺を妖艶に照らす…」ちなみに今は真昼間である。「誰だよおっさん、道のジャマだ。どいてくれ」いきなり現れ意味のわからない言葉を呟く妙な奴へ、アタシも呟き返す。「道…。そう、道か。それはすでにできていたんだな。それは悪いことをした。どうやら俺はまだ病んでいるようだ。」きめえ。とりあえずきめえ。「…まあ、それなら病院でもいっててくれ。じゃあな」踵を返し、そのまま空けられた道を通ろうとする。「君も、病んでいるんじゃないか?」「…あ?」またおかしなことを呟くおっさん。その濃いー顔であんまモノ言われると気色悪くてしょうがないんだが。忘却のおっさんがいかに紳士なのかわかるってもんだ。「君にも、俺と同じ臭いを感じるよ」「に、におい?」ちゃんと朝風呂まで済ましてきたはずなんだけども。自然を装って自分の香りを確かめてみた。おぉ、フローラル。「おいおっさん、アタシ匂ってねえぞ」「そう、やはりそうなのか。では君にも救いを…」聞いちゃいなかった。一人で頷き、そしてこちらを見つめてくる。「共に在ろう。同じ夜空の下で」「だから太陽さんさん降り注いでるっての」そのままこちらへ近づいてくる。「なっ、なにする気だよ」「そのまま、身を委ねるんだ。全ては許されるようにできてるんだから」さらに距離を縮めてくる。「っ…!おい、はなれろ!」堪らず振りほどこうとするが、「受け入れるんだ。」などと言いながら、その手をがっしりと掴んでそのままアタシ達の距離はゼロ…に…!?「っ…あっ…いや…!」「さあ、はじめよう」あぁ…アタシも、墜ちていく…――――――――――――――………孤児院から飛び出した俺は、天国へ墜ちろ捜索を開始していた。『落ち着け俺…!まずは奴の行動パターンをだな…』…そんなもんねえよ!?性別年齢何も問わず。そこがタチ悪い。いやなにせ、「あいつのヒール…口移しだしな…!!」…何度俺も九死に一生を得たか。なんとか怪我をすまいと過ごしてきた結果、みんな強くなっちまって…!いや、外傷なんてもんは奴の基準には入ってないか。奴が『病んでいる』と決め込んだら、もう逃げられない…!!………―――――――――「ふっ…!…っふ!!」日課の素振りを繰り返す。ぶうんぶうんと、模擬刀が振るわれていく。ひとえに、打倒爆裂前歯の目的を果たすためである。「…ふぅ。今日はこんなもんか」全身には汗が滲み出ており、腕はあまりあがらなくなっていた。過ぎた修行は身を滅ぼすのだが、…あのいけ好かない前歯野朗を倒すためである。多少の無理はしておいて損はない。「シャワーでも浴びてくるか…」とはいえ、この汚れた体ではグループの連中と顔を会わすのは忍びない。掛かりつけの宿に戻るとしよう。………ざあああ。温い水が体中を駆け巡る。修練の後の行水は、どことなく心地のいいものだった。「今日は長めに風呂に浸かるかな…」『失われた時間は取り戻せない。それでも、続けるのか?』「ごぶぶほっ!!?」突然の声に少し水を飲んでしまう。もくもくと浮かんでいる湯気の奥。一人用の浴槽室には、知らぬうちになぜか全裸のおっさんが居座っていたのだ。…これはちょっとショッキングすぎるだろ?「そう、一時の感情になど流されてはいけない。向かう先が闇だとしても、確実に歩を進めるんだ」堂々と腕を組みながら言葉を連ねていく裸のおっさん。…男の部位が負けているのというのは割合しておこうか。「だっ、誰だよアンタ。ここは一人用だぞ!?」いきなり現れた異分子に言う。「そう、俺は誰か。自分の存在を完全に理解している者などいるのだろうか?…またひとつ、螺旋のような命題がうまれてしまった。相変わらず、俺は病んでいる。」だめだ。これは生理的にだめだ。いけ好かないとかいうレベルじゃない。「そ、そうか。じゃあ風呂でゆっくり療養してくれ…」逃げるようにその場を後にしようとする。「君も、病んでいるんじゃないか?」「…は?」腕組みの体制のまま、深々と言ってのけたおっさん。いやあの、水気のせいでその肌がテッカテカになっててセリフとのミスマッチがもうどうこうとかいろいろ思案が駆け巡る。「君にも、俺と同じ臭いを感じるよ。」「に、におい?」たったいま風呂に入っていたというのに何を言うのか。「おい、俺は匂ってなんかないぞ」「そう、やはりそうなのか。では君にも救いを…」聞いちゃいなかった。一人で頷き、そしてこちらを見つめてくる。「共に在ろう。同じ夜空の下で」「室内なんだが」そのままこちらへ近づいてくる。「お、おい。何をする気だ」「そのまま、身を委ねるんだ。全ては許されるようにできてるんだから」さらに距離を縮めてくる。「気味悪ぃな!!離れろ!!」堪らず振りほどこうとするが、「受け入れるんだ。」などと言いながら、その手をがっしりと掴んでそのまま俺達の距離はゼロ…に…!?「っ…あっ…やめ…!」「さあ、はじめよう」あぁ…俺も、墜ちていく…――――――――――――………ブルブル…!!「う、うぇええ…なんだ今の悪寒は…。」天国へ墜ちろ創作を始めて早1時間ほど。ウェストコーストまで足を伸ばしていた頃だった。ざわざわ…「?」少し遠くから、人々のざわめきが耳に入ってきた。早足で向かってみることにする。………その中心に、「ぁ…は……っ」「ちっ…ちくBドルゥゥァアアア!!!!!!」心身共に果てきった、我らが喧嘩屋の姿があった。「お、おいしっかりしろ!!」人ごみを掻き分け、手を差し伸べる。「う、あ…鍵……か」「ああっそうだ。わかるか!?」朦朧としている目でこちらを伺う。「変な、おっさんに…やられ…っ。…はじめてだったのに…っ」……!!!「ま、まさか…」「めぐみには…言わないで…」そのまま、かくんと意識を閉ざした。「……」な、なんてこった…!よりによって俺たちへのピンポイント攻撃とは…!!きゃああああ!「!?」再びざわめきが起きる。しかし今回のそれは、ざわめきというよりは悲鳴に近いもの!?向けられる視線は宿。「ふっ…ぐっあ…」そして人々の見つめる先には、苦しそうに吐息を漏らす男の姿。「しょっ…食費ィィィィあああああ!!!!!」なんで裸なの!?とりあえずそれは置いといて、ちくBドルを迅速に寝かせそちらへ向かう。「ぐっ…チャイルド…」「ああ俺だ!どうしたんだ一体!?」やつれきった顔は、普段のウェポンマスターとしての貫禄はなかった。「変な、おっさんに…やられ…っ。…はじめてだったのに…っ」……!!?えっと!?「ま、まさか…!!!」「前歯には…言わないで…」そのまま、かくんと意識を閉じた。「……」な、なんてこった…!!もう、いろいろなんてこったい!!―――まて、まてまて。こんなに近い場所で被害者が二人。=……………『還れない場所、そんなものはもう。ここに置いてきた』…!!!『だから、俺は精一杯生きていくんだ。』……!!!!『さあ、開けよう。ずっと閉じていたものを、君の鍵で』…明らかにターゲット俺じゃねえか…!!!!「…やべぇ…!!」逃げれるか?二人を担いで孤児院まで走る?できるか俺に…!?『さあ、共に在ろう』「げっ!!」しまった!ちょっとしたシークタイムでもう奴は完全に間合いに入っていた!!「う、わああああ!?」終わった!すまねえ…遠い世界のおまえ。俺はおまえを絶対忘れない…!!!………「ぐっ…!!!く・・・!」「…えっ?」完全に終幕を予想していた俺の前には、「お、おっちゃん!?」「逃げろ…!!!」画然と奴に割って入るおっちゃんの姿が。奴の振りかざす(?)そのヒールに式神のバリアを張っているようだ。「お、おっちゃん…!だめだそいつは…!!」「…行くんだ」「…えっ?」「早く行くんだ!!!!!」「…!!!」…………今はただ、閃光のように。その言葉に激流を与えられた俺の体は、ちくBドルと食費を担いですぐさま走って見せた。少しした後、あの場所から「アッ-!!!」などと聞こえたような気がしたが、今はただ、閃光のように。おめ子ちゃん。せめて見てあげないでやってくれ。――――――――――――………「ぜぇっ…!!ぜぇっ・・・!!!」なんとか孤児院の近くまでは走ってこれた。とりあえずここまでくれば大丈夫だろう。「くす。何やってるの?」ふと、頭上から声が降りてくる。そのままふわりと、眼前へほうきに跨りやってくる。「ニッ…ニーラレヴァ、なんでこんなとこに」「くすくすくす。あれだけ大騒ぎしてれば誰でも気づくよ。何があったの…って、あれ」言葉の最中、後ろに寝かせている二人に気がついたようだ。「あっ…いや、これは別にそんな重症ってわけじゃ…ああいや重症なのか?」「……」弁明している俺を無視して二人に見入るニーラレヴァ。まずい!まずいまずい。ニーラレヴァだけには天国へ墜ちろの事に気づかれてはいけない!!「…この衰弱の仕方……!!」「あ、ああいやあの違うんだ。二人とも実h」「キッ…」俺の言葉を遮って、彼女は何かを呟き、「キェェェェェェエエエエエエ!!!!!!!!」そのまま、またほうきに乗ってどこかへいってしまった。―――――――――――天国へ墜ちろ。実は、彼は古いメンバーであった。レイソールをグループに迎え、その次のタイミングで俺達に加わった。確立された支援技術を筆頭に、その立場を固めていった。そんな折、手ごわいモンスターと戦っていたときである。珍しくニーラレヴァが深手を追い、それを天国へ墜ちろが診ることになったのだが。…治療が終わった後、なぜか二人による大戦争が行われていたのだ。といっても。一方的にニーラレヴァが攻撃を仕掛け、天国へ墜ちろはそれを優雅?にかわしているだけなのだが。その被害は尋常ではなく、取り止めが収まるのも一苦労だった。…その後、また幾人かの被害者を出したのち、天国へ墜ちろはグループを一時離れたわけだ。二人の間に何があったのかは、誰もしらない。なんとなく、ファーストアタッカーの天国へ墜ちろのやりようが気に入らなかったんだろうと、勝手に想像しておいた。―――――――――――――――「またどこかへ行っちゃったんですねえ天へろさん」「みたいだな」あれから一週間。ものの見事にニーラレヴァにバレてしまった俺は。とりあえず第二次戦争後の後片付けを主体に、被害者達のカウンセリングも進めつつ、また、少しずつ元の日常に戻っていった。「超絶嵐のあとの静けさってやつですねえ」「もうつかれちゃったよ俺は…」夜。俺や宇宙犬、レイソールとオレ曲がるは、のだめの孤児院にとりあえず集合し、いろいろと収集をつかせてやっと落ち着くことができたのだ。今は、出窓に座っている宇宙犬をぼんやりと見つめていたりした。「共に在ろう、同じ夜空の下で」「!?」もはや禁忌に近いセリフが宇宙犬から紡がれた。「あはあはー。びっくりしました?」「もういっそ気絶したい」悪戯に笑うその顔は、いつもより大人びて見えてたり。「ねね、チャイルドさん。疲れてるみたいだし」「?」「ボクがヒールしてあげましょうか?」「へっ」一瞬、ざあっと夜風が吹いた。「…冗談ですよ。そろそろ寝ましょうか。おやすみなさーい」「あ、あー」がちゃりとドアを開けて消えていく宇宙犬。まだ、奴の残り香がこの辺りに残ってるのか、俺にそんな幻想を風が運んできたのだった。………「天国へ墜ちろ、か」巡る星々を眺め、その名を口にする。「次に来るときは、もうちょい器用になってろよな」なんて、ちょっとした日常を届けてくれた奴に言葉を送った。―そんな、本には載ってないおはなし。
正直すまんかった
反復うめえwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwてか←は……そうかわかった!爆裂前歯様!!
笑ったwwwwwwwwwwwwww食費の流れ笑ったwwwwwwwwwwww←前歯じゃんwwwwwww←前歯じゃんwwwwwwwwwwこれwww本編に入れていいでしょwwwwwwwwwww
「チェックメイト」「わあ。ちょ、ちょっとまってください」わたわたと手を振ってくる。コトリと私の指から放たれた駒は、宇宙犬軍の王を射抜かんと居座る。「待ったはなし。潔く負けを認めなさい」「ああーっ討ち死にですじゃー!」そのまま、御身を歩兵によって貫く。私の勝利だった。「もうこれで20連敗ですよ。どうしましょうかボクこれ」「ナイトやビショップの動きは悪くないけど、他が文字通り詰めが甘い。」言いながら、駒を元の配置に戻していく。酒場で息抜きをしていた私と宇宙犬。備え付けられていたチェスを嗜んでいた私たちは、最初は軽い気持ちでやっていた遊びも回数を増すごとに本気になっていき、気付けばすでに二つの桁を超えるほど打ち込んでいた。「いやいやー、これでもボクはボードゲームは強いほうなんですって。なんだっけ、チャイルドさんが教えてくれた…ショーギ?とかいうのも、本人打ち負かしすぎて泣き寝入りさせてしまいましたよ。」あはあはーと笑いを付け加えながら言ってきた。「あの人はー…そういうのあまり強くなさそうだしね」嘆くチャイルド鍵が容易に想像できた。「とりあえず、王が倒れたらその場で全てが終わる。仕えている者も、主が倒れたら戦う理由が無くなるから。砦を取るほうは命がけ。守る戦いよりも攻めるほうが難しいからね。」「ほあー…、あれですよね。こういうゲームって、どこかの国の王と軍師が兵達の動きを決める時に使っていた物が、そのまま遊びになったっていう話をお母さんから聞いたことがー」「へえ?なるほど。確かに理に適ってる。」そのまま、遊びはお開きとなった。――――――――――――……………「いやあの…」「ぶっほうひゃあああ」ワタシはモテカワスリムのage嬢レイソール。この夜空に煌びやかに映る私はまるで月光蝶。ダチは今ここにいる小悪魔宇宙犬。その悩殺ボディで彼のKO率ナンバー1の、のだめぐみ。ツンデレ系で相手の気を引く策士、ちくBドル。それにそれに…「レイソールさんお酒苦手だったんですね・・・」「おまちしべぼっ」横にいる小悪魔(仮)が何を言っているのか、脳でその音を解析することはできない。「さっきまでのクールな棋士はどこいっちゃったんですかー」「そう、これがまさにバンザイ斬りなのです」会話を成立させる要因が大きく欠損している。体が、重心が、ぐらぐらと変動を繰り返す「めぐみさんの所まで送っていってあげますから、ちゃんと寝てくださいね・・・」「っひゅうううう!ヘイそこへ直れ庶民よ!ヾ('∀')ノ」ため息を吐く小悪魔と一緒に、ワタシは夜の街へ消えていく…のだった。―――――――――………ここでひとつの国の話をしよう。四方を山という山に囲まれたそこは、男性の姿が見当たらない。世界から隔離されたその場所で、子孫を残す方法というのは別にあったのだ。それは、古くから『カミ』と崇められた異形の生物に、自らの魂を贄として捧げることによって、次の命を生み出すというものだった。その国の王である稀代の女達も例外なく、その方法で次へ次へと代を以降させていった。王による伝承は、初代から伝達されていった元素の力をも受け継ぎ、年月を得るごとにその力は大きいものとなっていた。去る事柄は、この国の14代目国王誕生の瞬間である。ついに王は4大元素全てを駆使できるほどに、その力を受け継いだのだ。生まれた少女は、受け継がれてきたRay(王)という言葉と、13代目の想いが詰まったSol(太陽)、という言葉を合わせ。レイソール、という名前を授けられた。『レイソール王万歳』『レイソール王万歳』王としての英才教育を受け人々をまとめる力と英知、さらにはその美貌をも成長させたレイソール王へ喝采が浴びせられる。この国は特に戦争などもなく、実に理想的な提携を図れていたのだ。『王、御用があればなんなりと』家臣の一人が語りかけた。「ありがとうございます。娘さんはお元気ですか?」レイソールが呟く。その家臣は魔術を操る系統の村の出身らしく、王よりも年を重ねた娘が故郷にいるという。『ええ、王のようにもっと耽美に育ってくれればよかったのですが。本当にもうじゃじゃ馬で、あの年になっても魔法がてんで苦手でして。最近では槍なんてものを嗜んでいるようでして…』「あはは、いいじゃないですか。貴女も、そろそろここでの仕事は終わりですよね。…故郷へ帰って、元気なお顔を娘さんに見せてあげてくださいね」家臣はすでに初老の女性だ。ここでの仕事の納期は後数日にまで迫っていたのだ。『王…ありがとうございます。』深々とお辞儀をする家臣。時は、『カミ』への面会に向かっていた。………時間は流れ、家臣の納期は過ぎた。別れ際の感慨深さは、まだ胸の中に残っている。「ここですか。」ともあれ。数人の護衛をひきつれ、伝統である『カミ』への面会へ。取り分け、後に贄を授ける自分の身の表示である。「カミよ、御身のおかげでまた我が国は繁栄を保てました。次へ往く際のこの身を、どうかお定めください」深く、外界から閉ざされたような洞穴に声を投げかける。淀んだ空気は、はじめから慣れてなどいない。『整った・・・!整った・・・・・・・・・・!!!』だから、その奥からこんな低く汚い声が漏れようとも。さして違和感など生まれなかった。「…カミ?」『オマエで・・・!オマエで整う…!!』とんでもない威圧が、体を突き抜けた。『聖職者だけでは事足りぬ…!!オマエの元素の力を食わせろ…!!』「なっ…」様子がおかしい、と思った時にはすでに引き連れていた護衛はすでに人間の形をしていなかった。『お逃げ…くだ…』口と思われる箇所から最後の言葉が紡がれていた。走る。全力で走る。『オマエ達の反映なんぞとるにたらぬ事!なんでわざわざこんな山中に国を作ってやったかわからんのか?誰にもジャマされず、我の力を蓄えるためだけのことよ!!』脳内へ直接黒い声が聞こえてきた。でも走り続ける。つかまったらだめ。その瞬間何もかも壊れてしまう。………「ぜぇっ…ぜぇっ…!!」時刻は夜。生い茂る木々はその視界を狭め、自分がどこへ向かっているのかわからなくなっている。『”こんな小さな世界のこんな小さな存在のそんな小さな足”で、我から逃げようとするとは』さらに深い闇は私のすぐ傍から離れていなかった。恐怖が、四肢を支配していく。『クックッ・・・いや、いいだろう。まがいなりにもこれまで我に親身になって尽くした一族。せめてもの儀礼を持って接しよう。』がたがたと体が震える。『全てに気付いた時に自分の持っていたものが何もかも無くなっているというのは、どのような気分なのか興味がある。褒美にそれを授けよう』そう言って、私になにかを翳した。私の頭に流れ込んでくるもの。全てを、この小さな世界の全てを一瞬で。一瞬で理解させた。……………「あ…れ…」空は晴天。眠っていた私を支えていたのはきれいな草々。気持ちのよい風があたりを吹きすさぶ。「ん、やっと起きたか」ふと、隣から音が聞こえた。「え…だれ…?」まだ朦朧としている頭をなんとか動かし、私も返す。「まだ動くな。ヒールを掛け続けているとはいえ、動けるような体じゃない。」と、もう一人が言った。「え、あ…」かくんと体が落ちる。その淡い光がなんとか私を支えていたのだった。「見てきたよん。」さらに増え続ける周りの存在。今度は、ホウキに跨った女の人がふわりと近くへやってきた。「お。どうだった」最初の一人がその女性に言う。「…だめ。城下も全部燃え尽きちゃって。あれは人ができる事じゃないよ。少しはなれた村もやられちゃっててね。それで…――」首を振りながら女性は続ける。なんのことだかさっぱりわからなかった。………後に、それはどこかの国が完全に消滅したという話をきく。私の心にはどこかぽっかりと穴が開いて、閉じようとはしない。あの時周りにいたチャイルド鍵、ニーラレヴァ、忘却心中と名乗った3人。私はそれに着いていくことにする。そして――――――――――――………ざわざわと頭が鳴り続ける。『あ、おかえりなさいー。って、えっ。レイソールさんどうしたのー』『いや、実はですねー』こんな会話を聞いたのは何時間前か。心地のいいベッドにうずくまる私の心の穴は、閉じようとしていた。………「あれ、レイソールさん?起きてたんですかー」がちゃりと開いたドアの向こうから宇宙犬の顔が覗いてきた。風呂上がりなのか、濡れた髪と上気した頬が伺える。「お酒が苦手ならそう言ってくださいよー。酔っ払いの対処は周りが…」まだ何かを言っている最中、「えっ…」驚いている彼女を無視して、その体を抱きしめていた。「ごめんね…ごめんね…!」そして私はそう、呟き続けた。完全に穴を閉じ込めた私には、ただ、ただ。謝ることしかできなかった。「ど、どうしたんですか?レイソールさん、大丈夫ですよー」困惑しながらも、頭を撫でてくれる彼女。あふれ出た涙は止まることは無く。すでに通りすぎてしまった過ちと、これから起こる世界への免れない事実に、私は溢れ出す水を止められない。「今日は一緒に寝ましょうか。レイソールさん」そういってくれる言葉に、身を委ねる。塞がってしまったモノは、明日から。明日から、みんなへ告げよう。―――――――――――――――次の日。今日は定期的に行われる私達のグループのミーティング、という名を借りた普通にみんなで会合を楽しむというもの。さて、私に全てを理解させたあの時のなにか。カミから発せられたそれは私に世界を教えた。瞬間、失わせたわけだが。そしてこうして繋がった時には、すでに手遅れなのだ。どうしようもなく手が無く、ただ成るようにしか動かない世界を見つめることしかできない状況。それをあの怪物は愉しんでいるのか。でも…!!………「みんな、話があるんだけど」足掻いてみせようか。そう。―私たちはもう一人じゃない。―元々一人なんかじゃなかった。―ここから歩き出せるはずなんだ。―ここからはじめよう、私たちの物語を。
なんか意味わかんなくなってるけどこれからちゃんといろいろネタバレ入ってやるから我慢するんだ!そしてレイソールと宇宙たん貝合わせ!クチュクチュ!!11!!
懐かしのダルシムネタがwww流石レイソールwてかレイソール王ってwwサポーターすぎるだろwwwwwwww←ここでクレしんの世界とリンクですって!?
百合フラグwwwwwてかwwwおまちしべぼwwwwww万歳切りwwwwwおもしろすぎる・・w
|○月|∞日 天気 雨私はその日、ベヒーモス第2脊髄に入った。第1脊髄と大差なく、まるで使い回しの風景のよう。私は飽きていた。……。「ロータス様万ざ…ッ」最後まで言わせない。私はすごく飽きていた。……。でも──……?──そこには変化が待っていたあれは…「ノーダメージめぐみ」こと、のだめぐみの武器(ウェポン)?なんでこんなところに…?(くんかくんか)間違いなかった。私の中に不安という名の波紋が出来てしまったじゃないか。あーもう、こんな日記っぽいことしてる場合じゃない。私は、行動に出る。秋虫のなく頃に。
なん…だと…!?
あれだwロータス様万歳w
失敗。失敗。これは失敗だ。失敗。失敗失敗失敗。どれも失敗。幾度の実行と可能性を確かめ、繰り返された。人であるものが何かを生み出そうとするとき、きっとその想いの力はとてつもない大きさなのだろう。そして、今回のそれは。最後の失敗だった。――――――――――………………「そ、それでですね。この月経というのは、女の子みんなが近い将来必ず来るものでして」!?自分の体ががくんっと揺らぐのをしっかりと感じた。いや何せ、ちょっとした眩暈を拭い捨てた後に待っていたのはそんな言葉だったんだ。「なあ、オレ曲がるさんよ。俺達はここにいていいのか?」「言うなマスター。せめてあの女をこれ以上喜ばせないように毅然と振舞え。」ぼそぼそと耳打ちしてきたチャイルド鍵にオレも言葉を返す。そう呟いたオレも、この茶番をポーカーフェイスでやり過ごす自信は100%ではないが。「つってもよお…。ああもう、ニーラレヴァの奴は何考えてんだ」「あの女の思惑なんぞ知るか。」そう。この不可思議、意味不明な状況を生み出したのは紛れもない彼女だった。―――――――――――それは、台風が過ぎたあとのような快晴の朝。『いらっしゃいませ、ようこそGBL商店へ。』今や魔物の巣窟とされている獣船、べヒーモス。そうなる以前は、アラド大陸を守護する目的で審判者マセラスを筆頭にしたGBL教という集団が居座っていた。しかし、そこにロータスという怪物が介入したために、集団は破滅の一途を辿る事となる。自我を失った信者達はこぞってロータス様万歳、ロータス様万歳とまるでゾンビのように徘徊していくのである。余談では、自らを亡くした信者達を正しい方向に導く役目をプリースト達が担っているという話もある。『何かご入用ですか?』と、先ほどから声をかけてくれている少女。廃れたGBL教団を救い出そうと、冒険者達と共に身を削りあっているオフィーリアという女だ。異常が発生したときから、オレ達のグループのメンバーも例外なくこの問題に当たっているわけで、当然顔も覚えているわけだ。『オフィーリアちゃんこんにちわ〜』気さくに声を返したのはのだめぐみだった。『あ、めぐみさん。いつもお世話になっています。子供達は元気ですか?』『うんうん、みんなもオフィーリアちゃんが来てくれるとすごく元気がでるんだよー』『そうですか…よかった。私もうれしいです』取り分け、とても和やかな空気が流れた。在りし日のGBL教団の女信者として猛進していたオフィーリアの教養は、のだめぐみの預かる子供達への教育にも役立っていたのだ。冒険者としてオフィーリアの手伝いを積極的に手を掛けるオレ達へのお礼ということで、時折、孤児院へ足を運んで学校の真似事なんてものを行っている様子を見ることもあった。『ふーむ、今度俺も受講してみるべきかな?』からからと、穏やかな笑顔を称えたチャイルド鍵も話へ加わる。『君はほかにやることがあるでしょ』それを、隣のニーラレヴァが制す。今回オレ達はこの4人でべヒーモスの散策をする、というところだった。『そうだな。マスター、自慢の銃がひどくジャムったままだぞ?』『えっ』オレもニーラレヴァの意見に乗っておく。『げえ、本当だ。おまえらよく気付いたなー』『くすくす。アンダーフットへ行ってから一度も銃を撃ってなかったでしょ?それじゃあ獲物も不機嫌になるよ』静かに笑いながら言葉を連ねるニーラレヴァ。最近起きた、不可解な生物の話。それをマスターが解決したらしいが、なぜなのかそれから彼は銃を手にしていなかったのだ。『…ふうむ、自業自得かよ。んじゃすまねえオレ曲がる、治してもらっていいか?』『了解。』こういった修理の問題は、オレの範疇だったりする。『あ、じゃあウチに一度集まりますかー?』のだめぐみが声を上げる。今日はいつもに増して機嫌がいい様子。…ふむ、先ほど読んでいた手紙にいいことでも書いてあったのだろう。『ねね、オフィーリアちゃんも来ない?冒険者さん達もあんまりいないし』『えっ?あ、えーと』それに輪を掛けたまま、少女にも声をかけていた。『…はい。お供させて頂いてもよろしいですか?』優しい笑顔で答えた少女。どうやら、子供達への愛情のサークルはいろんなところへ伝染しているようだった。――――――――――――『それじゃあ、今日もオフィーリア先生に何かご教授願おうかなー?』『せっ、先生っ、ですか。はい、私でよければできる範囲で。』孤児院に到着すると、のだめぐみとオフィーリアはそんな会話をしていた。オフィーリアは着いた途端に子供達にもみくちゃにされ、とりあえず一旦全員で寝室へ逃げ込んだ。ほほえましい限りである。『もちろんみんなも見学でね。今日はなんの授業にしようかー』『…うんうん。保健体育を推薦するよ。』ホケンタイイク?備え付けられていたベッドにちょこんと座っていたニーラレヴァは、ぽつりとそう言った。『保険体育、…ですか?』オフィーリアが不安げに見つめる。『そう、保健体育。昨今のHIV感染だのできちゃった婚だの一夏の過ちだの、若者の性に対する認識が甘くなっている一方。それをきちんとした方向に導くのも、教師として必要だと思うけど。』ひとえに、まず相手が若すぎだ。『し、しかしですね。まだここにいるのはあどけない子供達。変にここで余分な知識を与えるのはあまり私は…』『そ、そうですよニーラレヴァさん。私たちでさえまだそういうのは…』必死に抵抗する女性陣。男性陣は黙秘権を発動中だ。『まだそういうのは早い?何を言ってるの?例えば君達がこれから母親になって、生まれてくるかわいい子供。その子がそういう問題にもしかち合って、防げたはずの怪我や、もしかしたら命を落とすようなことになるかもしれない。それを「あーあのときちゃんと保健体育やってれば…!」ってなっても、もう遅い。今君達は救える命を手放した。生まれてくる命を否定したの。かわいそうに。新しく生を受ける未来のあの子達には何の罪もないのに・・・』よよよ…と、演技がかった動きで長々と言葉を重ねる魔道学者。マスターは窓際でタバコを吸い始め、オレに至っては目的もなくロボットをかちゃかちゃといじっていた。『それでもいいって言うなら、私は止めない。アイドリングストップ。』エンジンを切ってください。そう締めくくったニーラレヴァ。『やりましょう…!!子供達を救うんです』『そうだね…!!ごめんねニーラレヴァさん。私たちが間違ってたっ』目つきが先ほどと打って変わったオフィーリアとのだめぐみ。ぶほっ!っと、マスターのタバコが噴出される音が聞こえた。『お、おまえら本気か?!ニーラレヴァも変なこと垂らしこんで二人を巻き込むなよ!?』『変なこと?男性も同じことが言えるよ。君なんてひと夏の過ちの部分がぐさっときてるタイプなんじゃない?隅に移動してる曲がるくんも、例外じゃないよ』ぐはぁ!!と、今度は断末魔がマスターから漏れた。『引き続き黙秘権を使わせてもらおう』オレはそう答えた。『そ。じゃあこの講義を受けて二人とも改心することだね。さ、オフィーリア先生。子供達へ救斉を』『わかりました!!行きましょうめぐみさんっ』『うん!』 ――――――――――――――………………―そして今に至る。朝焼けが眩しかった気持ちのよい空は、今は少し淀んでいる気がしてきた。「であるからして。い、一般的に女の子のめしべというのは雑菌を防ぐために、興奮していない時でもその…水気を帯びているというわけです。」先生のもいつも濡れてるのー?と、一番前にいた女の子が手を上げながら叫んだ。その子は先日のゴーレムの件でここに預けられていたあの少女だった。うむ、お互いとんでもない異次元に迷い込んだもんだな。「え、ええ!?えと、あの…そ、そういうときもあります」わーいっ先生いつもキレイだーっぱちぱちと子供達が拍手をした。いざ始めてみると少女も元の心情が蘇ってきたのか、のだめぐみも同様にその頬を真っ赤に染めながら講義を続けているのだった。教室に見立てられた部屋の端で、くすくすと笑いをこらえきれていないニーラレヴァ。マスター、人選を間違えたのでは?――――――――――――………………「…ふぅ」孤児院の外、中のみんなが一息ついた隙をみて、退散した。先ほどのニーラレヴァとの対話。『隅に移動してる曲がるくんも例外じゃないよ』『引き続き黙秘権を使わせてもらおう』別に、やましいことがあったわけでもない。至りを犯す過去もなければ、先の子を案ずる未来も考えが付かなかった。オレには、自分が無かったんだ。記憶を失った。というレベルならまだ取り返せるものが確かに存在するんだろう。だが、オレは『自分が無い』という確然とした現実が突きつけられていた。記憶を失っただけの人間が、右手、左手、右足、左足、肘、膝、足首、腰、首、頭。それらの動かし方さえ忘れているものなのだろうか?ヘンドンマイアの裏通りに捨てられているかのようにそこにいたというオレ。それをマスターとレイソール、ニーラレヴァが発見し拾ってくれたという。機能していたのは目、口、耳のみだった。オレは彼らの助けを借り少しずつ四肢を操れるようになり、マスターから云い受けた職はメカニック。それが正しい判断だったのか、オレはグループの中でも器用と言われる部類になるところまで再生できたのだ。「……」孤児院を見つめる。のだめぐみの手伝いを始めたのはそれからだった。 ――オレは、子供達を通して生まれてくるという意味を探していたんだ。―――――――――――――――その方向へ足を向ける。―べヒーモス。オレにとってはまだ未開の地だった。 『失敗』『失敗』 『失敗』 『失敗』ざあざあと、頭の中に不快な響きの言葉がよぎる。新しい何かと、もしかしたら元々何かを持っていて、すでに失ったのかもしれない何かを求め。オレは歩を進めた。――――――――――………………「SET,LandRunner!!」散りばめられる小型のロボット達。にじり寄る狂った信者達は足元の爆弾にも気付かないのか、そのまま間合いを詰めどおん、と駆逐されていった。「―――!!!!―――――――!!!!!!!」?その身が滅ぶ瞬間、信者は口々に何かを叫んだ。『失敗』「…っ!?」パアン!!…オレは手持ちの銃でその信者にとどめをさす。失敗とは。 失敗とはなんのことだ。――――――――――「ぜぇっ…ぜぇっ…!!」とうとう最深部まで到達する。あれからあの声はオレの耳に届くことはなく、順調に進撃を続けられた。「あんな妙な講義をするから幻聴が…」と、自分の中でただの冗談と済まそうとしたときだった。…………―あ、やっときましたね。最後の失敗。と、最深部のさらに奥から誰かの声がきこえた。…………「誰だおまえは、なんて定型文を言うつもりは無い。ダンジョンの中で他の冒険者と出会う事もあるだろう。早いもの勝ちなんでな、オレは先に行くぞ」その存在を見送り先へ進もうとする。「ええ?どこへ行くんですか。行くアテもないのに。何をそんなに急いているんです?」そいつは言った。その姿はアラド大陸ではよく見かける、オレと同じ『ガンナー』のそれだった。「アテを探しているとでも言えばいいのか?なにぶんここの狂信者には飽きていたところだ。お前も人にモノを言う前にさっさとレンジャーかランチャーか、どれでもいいからさっさと道を定めるんだな」オレがそう言い放つと、そいつは笑いながら「いえ、僕はこれでいいんです。 ずっとガンナーでいいんですよ」と返してきた。「そうか。では失礼する。」……「ここの信者達、いつまでも生きていると思ってました?」「…何?」前傾姿勢を取っていた俺を、その言葉が繋ぎとめた。「汚らしいフードを被っていては、中がどうなっているかなんてわかりませんよね。…ああ、あそこにも一匹います。ちょっと剥いでみましょうか」言いながら、近くを徘徊していた信者を気絶させた。そのまま――「なっ……!?」「ね?中はこんなのです」フードを裂かれた信者の中身。それは、目の前のこいつ、そして「オレと、同じ顔・・・?」オレが今まで信仰を忘れ、ロータスによって心を奪われた信者だと思っていたそれは、オレと得たいの知れないガンナー、その外見が全く同じものだった。「GBL信者なんてとっくにこの世から外されています。今はこの、失敗だけがここを根城にしています。」また、失敗という単語が耳を貫いた。「ひとつ聞くぞ。失敗というのはなんだ?」「へ?失敗は失敗です。何かを作ろうとして、思い通りにいかなかった不純物。その残りカスがこれです」コレ、と息絶えた信者だったものを指す。自分と同じ外見のためか、いい気分にはなれなかった。………「それで、貴方が最後の失敗です。」「……は?」言葉が鋭利な刃物となってオレを貫いた。じくじくとオレのナカをねじ繰回し、剥がすことはできなかった。「こいつらと、同じということか?」「さすが、物分りがいいですね。じゃあ僕がどういう存在かも、わかります?」―――成功その二文字が、頭に浮かんだ。「面倒くさいですよね、こうやって不純物は成功が片付けなくちゃいけないみたいです」「なっ・・・なに・・・?」瞬間、そのガンナーの眼光が鋭く光った。「さようなら最後の失敗。人として生きていられた時間、うらやましいですよ」と、鈍く光る銃口をむけられた。・・・・・・・・・・・――だめ。まだ、だめだよそれは上空から声が聞こえた。刹那、体が浮遊感に襲われる。―――――――――「ニーラレヴァ!?」「しゃべってると舌噛むよ。」突然の浮遊感は、彼女のホウキで掬い上げられた所為だった。『成功』のガンナーが遠くに移る。距離が離れて表情は伺えないがそれは至極、悲壮感のようなものを感じさせた。――――――……………「到着ーっと」「……」ゆっくりと体が降ろされる。どうやら孤児院の近くのようだ。「だめだよ、ああいう不審者に近づいちゃ。世の中には男でもいけますよって男もいたりするんだから、そのへんちゃんと気をつけて――」「ニーラレヴァ、オレは失敗か?」ふいに、そんなことを聞いてしまっていた。「へぁ?あのねえ。目で見て、耳で聞いて、手で感じて。それができるようになった生き物にそんな括りができるわけないでしょ?こんな月並みの解答ですでに答えが出ちゃってるんだから、無駄に考えるだけ時間がもったいないよ。」「ふむ。…それもそうか。」ひとつ、深呼吸をした。「あの妙な講義も、オレには役に立つかもな。命を育む方法なんて知っていて損はないだろうよ」「あれ、いまさら気付いたの?」また、くすくすと笑いを浮かべたニーラレヴァ「・・・オフィーリアには、信者のことは黙っていないとな。」「ふむふむ。そうだろうね。まあ、こういう秘密を持つことも、まさに人間らしくていいじゃない。」空を仰ぎながら、靡く髪を掻きあげて少女は言う。そうかもな、とオレも返した。「どうやら、まだこの孤児院の手伝いは続けることになりそうだ」すでに茜色に変わった空は、オレを染め上げていく。「うんうん、子供達がオレ曲がるお兄ちゃんどこー!って言ってたから、早く行ってあげなよ。鍵君の銃も治してあげないと」 「・・・ははっ、そうか。やることは、沢山あるな」オレの手に残るは『何かを作り出していく希望』未来を手繰り寄せる糸は、今ここへ。どこかへ残してきた何かを、今はこの時間の隅に置いておこう。――オレは、ここから歩き出していく。
NAGEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!伊達に5時間も経ってねえな!!('ω^)
保健体育の授業深いとこ入りすぎだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwGBL=ガンナー ボーイズ ラブ!?な、な(ry
wwwwwwwwwwwwオフィとめぐみちゃんいい子すぎるwwwGBLwwww誰がうまいことをwwwてかwwメカニックあついwww
ここで一度、お話をまとめてみましょうか。私?私は、しがないただのメイジですよ。幕間の語り手なんて、素性が知れてない方が世のため人のためです。一つ目。おはなしがここから動き出しました。『家族』を再確認したのだめぐみは、その身でいつまでも子供達を守ることを決意します。二つ目若き頃の忘却心中は許婚を愛し、時間を共に過ごしています。しかし、彼の住む場所に『ヘルモンスター』という怪物が現れて、彼の日常は脆く崩れ去りました。でも彼は自身を投げ打って、彼女と再び時間を共にします。三つ目。宇宙犬の体から生えている羽。それは彼女の人生を蝕んでいるものでした。自分の村を襲われ羽の呪いで子供の姿に戻り、永遠に成長しない体になってしまった彼女は、化け物と罵られ母親にまで気づかれない存在になってしまいました。でもそんな彼女を、拾ってくれた人がいたのです。四つ目。こんな人々をまとめる役割なのが彼、チャイルド鍵です。彼のもとに見知らぬ生き物の情報が入り、その声を聞くと彼は以前の人生を振り返ります。その時のツケを返し、世界を超えて彼とあの人はこれからの繋がりを信じ続けます。五つ目。一つ目のおはなしで、以前はのだめぐみと同じ保母だったというちくBドル。素っ気無い態度の中に、確かな子供への愛情が見え隠れしていました。自ら孤児院の子供を殺してしまい、そのショックで保母をやめてしまった彼女も、勇気ある少女のおかげでそれを乗り越えようとします。今までのおはなしは、これだけですね。さて。いくつか要点をあげてみましょうか。忘却心中の村を襲ったヘルモンスターという存在。これは宇宙犬を襲った化け物も同期として考えるべきでしょうね。―化け物の見分けなんてつくの?ちくBドルのお話に出ていた少女は、大人の姿の時の宇宙犬を知っているようですね。―子供の記憶なんて、アテになるのかな。チャイルド鍵のお話に出てくる彼の恋人だった人。この人は別の世界、ううん、君の世界の人ってことですね。彼もそちらの住人だった。ってことですかね。―でも、君の世界で『チャイルド鍵』なんて名前、おかしいですね。のだめぐみの孤児院に手伝いに行っているオレ曲がる。宇宙犬はそれを好意という解釈をしていましたが、―本当にそうなんでしょうか?忘却心中の式神となったおめ子。後ろに浮いている精霊なのか、白虎として使役されてるのかは私もわからないですけど、本当によかったですね。―いくら長年の修行を積んだといっても、すでに死んでしまった人の魂なんて自由にできるのかな?あれあれ、ごめんなさい。どうも私、疑り深くって。こんな私はですね、今までの5人の中に、『一人だけ嘘をついている』なんて、偏屈な考えが浮かんできちゃいます。あっ、「は?」なんて顔しないでくださいよ。別に私も、何の考えもなしに言ってるわけじゃないんですから。たとえばですね。ブラフを働いている人が、忘却心中だとします。村を襲わせたのも彼。おめ子なんて使役する気もない。被害を受けるのが宇宙犬。ちくBドルのトラウマの原因にも繋がりますね。チャイルド鍵に聞かせた声も、嘘だったりして。え?特に理由なんてありません。それで忘却心中が何をしたいかなんてどうでもいいですよ。誰も嘘を言ってなくて、それぞれの過去を乗り越えたキレ〜イな話でも私はぜんぜんOKです。くすくす。まだおはなしはこれからも続きますからね。オレ曲がるの血の色とか、…ああ。足長おじさんとかも、もしかしたら核心に関わるのかもしれませんね。これからもまだいろいろとありそうです。またおはなしが続いたら、私もおかしな考えを巡らせて君に語りたいと思います。それでは、次の幕間で。
ちゅんぽこLV2キター!!!!!まとめは大変ありがたいものです。で。また←wwwwww画像wwwwwwww
まとめありがてぇwwwちんぽこのキャラうぜぇw